髙田委員長コラム

髙田委員長コラム

髙田委員長コラム


 今年の箱根駅伝は、昨年はトップと二一秒差で涙を飲み、三連覇の夢がついえた東洋大学の選手たちが、往路・復路・総合の全てにおいて新記録を樹立するなど、圧倒的な強さでリベンジを果たしました。
激動の一年が予見される年頭にあって、新春恒例の駅伝やサッカー、ラグビーなどのスポーツから、大いに刺激やエネルギーを貰うことができました。
 新しい年の幕開けから二週間が過ぎました。二〇一二年は、世界経済の混乱のみならず、日本経済や政治、そして、私たち組合員が携わる事業のいずれを展望しても、決して楽観できる状況にはなく、厳しい一年となることを覚悟しなければならないと考えています。
このような世相を受け止め、この一年をどのように過ごすのかに思いを馳せた時、“人生に処して、真理をすみかとして守り抜く者は、往々、一時的に不遇で寂しい境遇に陥ることがある” (中国・明末の清言の書『菜根譚』)の題詞がふと蘇りました。
 厳しい時だからこそ、COM本部のスローガンに掲げた「未来への挑戦」を何としても前進・深化させる年にしたい。そのためには、信念と覚悟を以て前向きに事にあたっていきたいと思います。

2012年1月14日
髙田康夫












昨年の取り組み
 まずは、昨年発生した「東日本大震災」。復興・再生に向けた取り組みに対する協力に感謝申し上げる。
安否確認・緊急救援カンパ・ボランティアをはじめ、昨年末より取り組んでいる三陸やまだ漁協「復興カキオーナー募集」など、今後も息の長い取り組みが続く。引き続き皆さんの協力をお願いする。  
 加えて、COM社組織再編、VC改革等、各種事業対策課題への対応については、COMグループが厳しい経営状況にある中、私たちの生活を安定させる上でも、いかに展望を切り拓くかが問われている。競争激化の中、スピード感をもった対応に感謝申し上げる。
事業課題について
 中間決算の概況からもわかるように、NTTグループ総体の業績が堅調に推移する中、COMグループは四期連続の「減収」。COM社発足後、最高で一兆三三〇〇億円あった売上が、一兆円を割る可能性も出てきた。最盛期から25%以上の落ち込んでいる現状に強い危機意識を持たなければならない。
今次春闘は例年にも増して厳しい取り組みとなる。その中にあっても、今日の企業業績をあげ、着実に将来への布石を打ってきた。組合員の努力と頑張りを正々堂々と主張していく。
二〇一二年は、COM本部が掲げるスローガン「未来への挑戦」の真価が問われる一年となる。「減収」基調から脱却し、反転攻勢の足がかりを築くことが、現下の課題。厳しい時にこそ「一歩前へ!」。
 組合員の期待に応えるため、一丸となって課題に立ち向かっていく。

2012年1月13日<第二回全役員会議での挨拶>
髙田康夫








 師走を迎え、今年も残すところ僅かとなりました。この一年、振り返れば、三月一一日に発生した「東日本大震災」からの復旧・復興とともにあった一年ではなかったかと思います。
被災された方々をはじめ、多くの方々の心の中には、今もなお、苦難が続いています。地震、津波、原発事故という未曾有の災害の経験は、私たち日本人が忘れかけていた、人と人とが支え合い、助け合う “絆”の大切さをあらためて教えてくれました。
 毎年一二月一二日(漢字の日)には、一年を振り返り、世相を表す漢字一文字が発表されます。これは、「今年の漢字」に託された世相を清め、新しい年が明るい年になることを祈念し、執り行われています。今年の一文字には、来年に希望が持てるよう、この“絆”が選ばれることを強く願います。 
 閉塞感漂う日本は、世界規模の社会・経済の混迷を受け、その深刻さを増しています。このような時こそ、新しい時代を創るために、世界で起きていることを冷静かつ客観的に分析し、日本の歴史や文化を見つめ直し、日本人の“心”を取り戻すための行動につなげていくことが重要と考えます。

2012年12月10日
髙田康夫









 多くの上場企業では、急速な円高やタイの洪水による生産停滞の影響などを受け、今期業績見通しを下方修正し、二ケタ減益となる公算が高まっています。
 企業業績の減速感が鮮明になる中、COM本部は先日、COMならびにCOMグループ各社と経営協議会を開催し、中間決算と修正事業計画等について論議を深めました。
 中間決算の内容については、皆さんもご承知のことと思いますが、COMグループ・COM単独ともに「減収・増益」となりました。特筆すべきは、COM単独の営業収益が上期末の時点で初の五〇〇〇億円割れとなり、減収傾向に歯止めがかからない厳しい状況にあるという点です。
 COMグループを取り巻く環境の厳しさについては、この間の労使間論議を通じ想定していたとは言え、中間決算を客観的かつ冷静に分析すればするほど、あらため危機感を持たざるを得ません。
 この厳しい局面を乗り越えるためには、トップマネジメントが不可欠であることはもちろん、COM本部がキーワードとする“未来への挑戦”の意味合いを組合員の皆さんと共有し、様々な課題への挑戦を通じ、未来を切り拓いていきたいと考えます。

2011年11月12日
髙田康夫









 「心をつなぐ みんなの共済」をキャッチフレーズに、商品ラインナップに自然災害共済や火災共済などをそろえ、秋の共済キャンペーンがはじまりました。
 「東日本大震災」での被害に対する保険金と共済金の支払額は、「阪神・淡路大震災」の十数倍を上回り、三兆円規模に達するものと想定されています。あらためて今回の災害の大きさを感じずにはいられません。
 先日、震災以降、損保・共済を問わず「地震保険」の新規契約が急増し、国民の関心の高さ表れているとの報道がありました。
 今回のキャンペーンは、自然災害がもたらす甚大な被害を目のあたりにし、あらためて「備え」の必要性を感じた人も多い中での取り組みとなります。
 職域共済である私たちの共済は、営利目的ではなく助け合いの精神で生まれた、組合員・家族の皆さんに安心を提供する制度です。
 地震や台風などのような自然災害は、避けがたいものがありますが、「いざという時」に備えておくことは可能です。今回のキャンペーンを通じ、今一度、“備えあれば憂いなし”の諺を思い起こし、万全な備えを講じておきたいところです。

2011年10月8日
髙田康夫









 八月二六日、COM社の組織再編に伴う在京七分会の発展的な解散・九分会の再編を、無事終えることができました。
 まずは、「東日本大震災」やCOM社組織再編など、極めて厳しい環境の下、タイトな日程にも関わらず、分会再編にご尽力をいただいた皆さんに感謝とお礼を申し上げます。また、この間の建設的な再編論議に加え、ひたむきかつ献身的な努力には、本当に頭の下がる思いです。
 COM本部発足から早一二年。今日に至るまで、幾度となく訪れた大きな環境変化にもスピード感をもって対応し、会社組織の見直しに伴い、分会組織の再編を繰り返してきました。その度に組織強化に資する課題がクローズアップされたものの、分会役員をはじめ組合員の皆さんのポジティブな姿勢に助けられました。
 私たちを取り巻く環境は、依然として厳しい状況にあり、山積する重要課題に対し責任ある対応を行なっていくためにも、今回、新たに発足した分会体制の早期確立が、喫緊の課題となっています。
 組合員の皆さんの期待に応えるためには、大会で決定した〝未来への挑戦〟をモットーに、労働組合に求められる役割を一つひとつ果たしていかなければなりません。
2011年9月3日 
髙田康夫








 COMグループ「ビジョン二〇一五」の達成に向けたCOM社組織再編は、異例とも言える短期間の労使協議を終え、八月一日の実施を迎えます。
 本再編の目的は、お客様ニーズに対応した国内外シームレスなサービスの提供を円滑に行なうため、事業部制から機能別組織へ再編成し、全社一体的な事業運営を実現することにあります。しかし、再編後に表出する課題があることも否めず、今後も全体最適の視点などをふまえ、労使間論議を深化させていくことが極めて重要となっています。
 組織を再編することだけで目的を果たすことはできません。最後は組織に魂を込める“人”の問題に帰結します。そのためにも、組合員・社員一人ひとりの高いモチベーションとチャレンジ意欲を生み出すための、人材育成を含む労働環境の整備など、COM労使の先進的な取り組みが求められているものと認識します。
 経営責任の発揮が不可欠であることは言うまでもありませんが、再編の実効をあげる取り組みにあたっては、マネジメント力や人間力の強化に努め、変革のリード役を果たせるよう、新たな組織長や中堅幹部の皆さんに大きな期待をするところです。

2011年7月2日  
               髙田康夫








 「東日本大震災」の発生から早三ヵ月が経過しようとしています。
大震災からの復旧・復興に向けた力強い歩みが見られる一方で、原発事故や発電所の被害による電力不足への対応が焦眉の急となっています。
 この非常事態に対応すべく、連合と日本経団連は、企業・団体のピーク電力需要のシフト・抑制などの節電対策を進めるとともに、家庭・個人の節電を呼びかける、「今夏の電力需給対策」に関わる政府への緊急提言を行ない、労使の決意を示しました。
 先日、経済産業省は、東京電力と東北電力管内で電力の供給量が大幅に減少する中、大規模停電(ブラックアウト)の回避に向け、電気の使用制限に対する法的規制を発動し、七月から十五%の需要抑制を目標とした使用電力の制限を開始すると発表しました。
 この夏は、例年以上の暑さが予想されていますが、産業界のみならず各家庭まで、国民一丸となった節電への取り組みが求められており、節電対策への準備を急がねばなりません。
 企業の中でも最大級の電力を消費するNTTグループは、社会的役割と責任を果たす観点からも、実効ある取り組みが求められていることは論を待ちません。

2011年6月4日
         髙田康夫






 国内景気が低迷し、資本や人材、情報などが国境を超え移動する時代において、企業のグローバル化への対応が不可欠となっています。この流れは、企業にとって成長と衰退の両面を孕んでおり、まさに、COMグループの経営の真価が問われています。
 新興国を含めた競争が激化する中、COMグループは国内外シームレスな経営をめざし、グローバルフットプリントを拡大し、事業の成長・発展を果たしてきました。現在では、二九の国と地域、七三都市に拠点を設置し、COMグループの約三割にあたる五千人以上の社員が海外業務に従事しています。
 グローバル化を推進するにあたり、世界的な視点で物事を思考し、リーダーシップを発揮できる人材の育成・確保が経営の重要課題のひとつになっています。また、こうした市場で競争に打ち勝っていくためには、国籍や性別、信条等にとらわれない、多様性の需要に基づくチーム総合力の強化が急務です。
 真のグローバルカンパニーは一朝一夕に成し得るものではありません。ボーダレス化するマーケットを展望した上で、価値の最大化に資する、ヒューマンリソースマネジメントの構築が喫緊の課題です。


2011年2月26日
         髙田康夫





 先日、「日本の失われた二十年から学ぶべきこと」とタイトルされた記事がウォールストリートジャーナルから配信されました。
 日本経済は、バブル崩壊後の九〇年代前半から続く長期停滞とデフレを克服できないまま、失われた二〇年が過ぎてしまいました。一部では、「失われた三〇年」になるのはもはや時間の問題と、日本の将来に警鐘を鳴らしています。
 九〇年度にほぼ均衡していた日本の財政収支ですが、来年度末には国債や地方債などを合計した長期債務の残高が九百兆円に迫ると予測されています。また、九〇年度は四三八兆円だった名目GDPは、〇九年度は四七〇兆円にとどまり、この二〇年間の成長率は七%に過ぎません。
 一月二四日に召集された通常国会における菅再改造内閣は、政治・経済が視界不良の中、財政問題や社会保障制度改革、外交問題など、極めてハードルの高い課題を内包し、厳しい政権運営を強いられています。
 今、日本に問われているものは、「失われた三○年」にしないための政策実行であり、国民に自信を取り戻させる、政治家としての業を極めることではないでしょうか。


2011年1月22日
         髙田康夫





 一九八四年にキャプテンサービス㈱として設立された現NTTビジュアル通信㈱は、今年末をもって解散する運びとなり、二六年の歴史に幕を閉じることになりました。
 この間、市場の変化に対応すべく、積極的に新たな事業領域の拡大を図ってきたものの、競争激化等により事業の存続が困難となりました。COM本部は、組合員の雇用確保を大前提に、事業継続を断念する労使間論議を終えました。
 今日、COMグループを取り巻く事業環境は、グローバル規模の競争が熾烈化しています。COM労使は、この難局を乗り切るため、組合員・社員の皆さんの理解を得つつ、グループが一丸となった、現場力のさらなる向上や競争力強化等に向けた変革を進めています。
 私たちは、NTT再編成以降、多くの困難な課題に直面しましたが、その都度、課題を克服し、変化と向き合う勇気と覚悟がいかに重要であるかということを学んできました。
 NTTビジュアル通信分会の皆さんは、来年一月より、新たな職場へ転進されますが、これからも未来を切り拓く挑戦を続け、心身ともに健康でご活躍されることを祈念申し上げ、本年最後のシャイニングコラムとします。


2010年12月18日
          髙田康夫





 NTTを含む上場企業の中間決算が発表されました。利益水準も一昨年秋のリーマン・ショック前の七割弱まで回復し、通期業績見通しを上方修正する企業も見うけられます。
 しかしながら、下期にかけては、円高や欧米の景気減速など懸念材料も多く、本格的な景気回復には今なお時間がかかるものと想定されます。
 このような中、COMグループ連結の中間決算は、減収・減益となるもよう。COM社単独も本来伸ばすべき分野のIP系やソリューション収入が低迷するなど、通期見通しも三期連続の減収・減益を予想する厳しい結果となりました。
 COM労使は、定期大会後の申し入れ・回答交渉以降、経営環境が厳しさを増す中にあって、COMグループ総体によるシームレスなグループ経営の推進に努めてきました。現在、実現に向けた打ち手として、営業支援やSI、デリバリ、保守運用等の業務を高品質かつ効率的に提供すべく、COM社とバリューチェーン会社との連携強化をはじめとした取り組みを加速させています。
 今なぜ、この施策なのか。組合員・社員の皆さんに、その趣旨が浸透しなければ、施策の実効をあげることはできません。COM労使の強い問題意識をもった対応が問われています。


2010年11月20日
          髙田康夫




 中国・胡錦濤国家主席は、九〇年代以降の日本と中国の関係を、「政冷経熱」という言葉で表しました。
 その後の日中関係は、〇七年の温家宝首相訪日により、日中首脳相互訪問再開の道筋がつくられ、「政冷経熱」を打開する試みが続けられ、この間両国は、「戦略的互恵関係」の確立をめざし、政治的相互信頼の増進、人的・文化的交流の促進、経済における互恵協力の強化など、東アジアの地域協力の推進で合意し、比較的安定した関係にありました。
 先月発生した、尖閣諸島沖での海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突に端を発した問題は、日中関係をまたたく間に不安定なものに変化させました。相互依存が深まるグローバル時代にあっては、冷静な対応こそが両国の国益につながるものと信じてやみません。
 先日、アジアとヨーロッパの首脳らが一堂に会したASEM(アジア・ヨーロッパ首脳会議)では、首脳会議を機に日中関係が改善に向かう兆しがみられるか否かに、高い関心と期待が寄せられました。
 菅首相は、高い次元で政治、経済がともに熱するよう、日中の関係改善に向け、確固たる信念と一貫した方針を持ち、事にあたるべきと考えます。

2010年10月9日
        髙田康夫




八月二〇日、COM本部は定期大会を開催し、“未来への挑戦(Challenge For the Future)”をキーワードとした活動方針を決定するとともに、新たな執行体制を確立しました。
COM本部は、大会の決定をふまえ、円滑な事業運営等に資する観点から、COMグループ各社に「申入書」を提出しました。
申し入れに対するCOM社の回答は、「グループのトータルパワーを発揮し、スピード感をもって市場の変化等に対応していく。『他を寄せ付けない品質』と『圧倒的なコスト競争力』を付加価値として、全世界でシームレスサービスを提供できる会社をめざす」との考え方が示されました。
さらに、今後想定される施策の実効を高めるためにも、「スピード感」と「ていねいな対応」を両立させる営みが極めて重要であり、その実現に向け、労使双方が最善を尽くすことを確認しました。
これらの実現に向けては、公式・非公式を問わずこれまでにも増したスピード感と緊張感をもって、真摯に“未来志向”の論議を積み上げ、今日まで厳しい論議を通じ築き上げてきた労使信頼関係を、さらに進化させ、事にあたっていくことが肝要と考えます。

2010年9月4日
        髙田康夫



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